2006年 11月 15日
あけるりSS『魔法少女はお兄ちゃんが大好き』(早坂様 作) |
「ねぇ・・・お兄ちゃん?」
リビングでくつろいでいると、麻衣の声が聞こえた。
声の方に顔を向けると、部屋の入り口から顔だけ出している麻衣がいた。
「どうした?」
「あの・・・笑わない?」
「何を?」
「約束・・・して」
なんだかよくわからない。けど麻衣の言うことだ。
変なことはないと思う。
「あぁ、笑わない。これでいいか?」
「うん」
麻衣の顔が笑顔になった。
思わず見とれそうにな・・・
「どう? 変じゃ・・・ないかな?」
笑顔に見とれそうになった俺は、麻衣の姿すべてに見とれていた。
いつも来ている洋服や制服とは違う、普段と違うベストにネクタイ。
ミニスカートは普段と変わらないが、そこからのびる健康的な足は
黒いストッキングに包まれている。
いつも素足でいる麻衣としては、珍しい組み合わせだった。
「お兄ちゃん?」
見とれていると、麻衣の不安そうな声が聞こえてきた。
「やっぱり・・・変?」
「あ、いや・・・だいじょうぶだ」
「本当?」
「あぁ、ただな・・」
「なに?」
「・・・なんでもない」
「それじゃぁ気になっちゃうよぉ、ちゃんといってよ!」
麻衣の真剣な目に押されて白状することにした。
「ただな・・・見とれていただけだよ」
麻衣の顔が真っ赤になっていく。
でも、俺も麻衣のことはいえない。たぶん俺の顔もきっと同じように
真っ赤になっているだろう。
「ありがとう、お兄ちゃん」
「いや・・・どういたしまして」
「・・・くす」
「・・・はは」
なんだかおかしくなって二人で笑ってしまった。
「麻衣、それは新しく買った洋服か?」
「ううん、違うの。カテリナ祭で着る洋服でね、本番では魔女になるの」
「魔女?」
「うん、この格好にね、おっきな帽子とマントを羽織るの。杖も持つよ。」
カテリナ祭で衣装を着るのはわかる・・・けど
「なんで魔女なんだ?」
「遠山先輩がね、今の流行だからって」
「・・・」
また翠か。なんだか昔はそういう時代だからって麻衣に巫女服を着せてたっけ。
・・・あれはよかったかも。
「お兄ちゃん?」
「あ、いや、なんでもない」
「でもよかったぁ。普段着たことのない服だから似合わなかったらどうしようって
思ってたの。」
「だいじょうぶだ、その点は俺が保証する」
「お兄ちゃんの保証なら、安心だね」
そういってその場でくるっと回転する。
短いスカートがふわっとめくれて、その下に隠れてる白いものが目に飛び込む。
ただ白いわけではなく、その上に黒い網が覆っている。
いつもと違う格好、ただそれだけなのに今日の麻衣は大人っぽく見える。
「やっぱりだめだ!」
「お兄ちゃん?」
「この姿他のやつに見せたくない」
「お兄ちゃん、もしかして嫉妬してくれてるの?」
「う・・・」
麻衣の姿を見るやつに嫉妬するだなんて・・・大人げない。
「ありがとう、お兄ちゃん。嬉しいよ」
そういうと麻衣は俺の胸の中に飛び込んできた。
俺は麻衣を抱きしめる。
「・・・せめて、スカートはもう少し長くならないのか?」
「私も短いと思うけど・・・マント着れば大丈夫だと思う。」
そして当日。
「こら、麻衣。跳ねるな!」
「えー、魔法少女さんは元気いっぱいじゃなくちゃだめなんだよ?」
楽しそうに駆け出す麻衣。
マントを羽織っていても麻衣が跳ねるたびにスカートがめくれて見える。
それに、マントは背中だけだから前からは丸見えだ。
「見えちゃうから跳ねるなって」
「お兄ちゃんのえっち」
「茶化すな」
「はぁい、注意します!」
そういって振り返った麻衣のマントとスカートがはためく。
だめだ、わかってない。
「麻衣!」
「だったら、お兄ちゃんがずっと見張って。私をずっと見ていてね」
・・・それは殺し文句だってわかってるのだろうか?
だけども・・・そう言われた俺は口元がほころぶのを押さえられなかった。
「よし、今日は1日中麻衣につきあうぞ!」
「うんっ!」
楽しいお祭りは、始まったばかりだった。
●
というわけで、普段とは違う形のエントリーとなりました。次のエントリーでも少し書くとは思うのですが、このSS、なんと先日のブタベの誕生日祝いということで頂いたもので…驚くやら恐縮するやら。ありがたく掲載させていただきました。
ちなみにSSの題はブタベが付けさせていただきました。色々考えたのですが…結局これしか思いつきませんでした。『妹は魔女!?』とかあったんですけどね(笑)<ぱじゃまソフトに似た名前がありましたねぇ。
さて、このお話、スカートをひらりとさせてくれる麻衣が可愛いですね。妹パワー全開で、可愛さ炸裂! う~ん、達哉がうらやましいです。
それにしても、翠は…ステージで何をやらかす気なのやら。フルートで『God knows…』でも演奏させるんでしょうか(笑) 巫女さん、魔法使い、と来たら次は何だ? やっぱりバニーか!? 古典的なものが続いているのでメイド服というのも考えられますが、その辺は早坂様はじめ、話の書き手さん達しだいということで(爆)
リビングでくつろいでいると、麻衣の声が聞こえた。
声の方に顔を向けると、部屋の入り口から顔だけ出している麻衣がいた。
「どうした?」
「あの・・・笑わない?」
「何を?」
「約束・・・して」
なんだかよくわからない。けど麻衣の言うことだ。
変なことはないと思う。
「あぁ、笑わない。これでいいか?」
「うん」
麻衣の顔が笑顔になった。
思わず見とれそうにな・・・
「どう? 変じゃ・・・ないかな?」
笑顔に見とれそうになった俺は、麻衣の姿すべてに見とれていた。
いつも来ている洋服や制服とは違う、普段と違うベストにネクタイ。
ミニスカートは普段と変わらないが、そこからのびる健康的な足は
黒いストッキングに包まれている。
いつも素足でいる麻衣としては、珍しい組み合わせだった。
「お兄ちゃん?」
見とれていると、麻衣の不安そうな声が聞こえてきた。
「やっぱり・・・変?」
「あ、いや・・・だいじょうぶだ」
「本当?」
「あぁ、ただな・・」
「なに?」
「・・・なんでもない」
「それじゃぁ気になっちゃうよぉ、ちゃんといってよ!」
麻衣の真剣な目に押されて白状することにした。
「ただな・・・見とれていただけだよ」
麻衣の顔が真っ赤になっていく。
でも、俺も麻衣のことはいえない。たぶん俺の顔もきっと同じように
真っ赤になっているだろう。
「ありがとう、お兄ちゃん」
「いや・・・どういたしまして」
「・・・くす」
「・・・はは」
なんだかおかしくなって二人で笑ってしまった。
「麻衣、それは新しく買った洋服か?」
「ううん、違うの。カテリナ祭で着る洋服でね、本番では魔女になるの」
「魔女?」
「うん、この格好にね、おっきな帽子とマントを羽織るの。杖も持つよ。」
カテリナ祭で衣装を着るのはわかる・・・けど
「なんで魔女なんだ?」
「遠山先輩がね、今の流行だからって」
「・・・」
また翠か。なんだか昔はそういう時代だからって麻衣に巫女服を着せてたっけ。
・・・あれはよかったかも。
「お兄ちゃん?」
「あ、いや、なんでもない」
「でもよかったぁ。普段着たことのない服だから似合わなかったらどうしようって
思ってたの。」
「だいじょうぶだ、その点は俺が保証する」
「お兄ちゃんの保証なら、安心だね」
そういってその場でくるっと回転する。
短いスカートがふわっとめくれて、その下に隠れてる白いものが目に飛び込む。
ただ白いわけではなく、その上に黒い網が覆っている。
いつもと違う格好、ただそれだけなのに今日の麻衣は大人っぽく見える。
「やっぱりだめだ!」
「お兄ちゃん?」
「この姿他のやつに見せたくない」
「お兄ちゃん、もしかして嫉妬してくれてるの?」
「う・・・」
麻衣の姿を見るやつに嫉妬するだなんて・・・大人げない。
「ありがとう、お兄ちゃん。嬉しいよ」
そういうと麻衣は俺の胸の中に飛び込んできた。
俺は麻衣を抱きしめる。
「・・・せめて、スカートはもう少し長くならないのか?」
「私も短いと思うけど・・・マント着れば大丈夫だと思う。」
そして当日。
「こら、麻衣。跳ねるな!」
「えー、魔法少女さんは元気いっぱいじゃなくちゃだめなんだよ?」
楽しそうに駆け出す麻衣。
マントを羽織っていても麻衣が跳ねるたびにスカートがめくれて見える。
それに、マントは背中だけだから前からは丸見えだ。
「見えちゃうから跳ねるなって」
「お兄ちゃんのえっち」
「茶化すな」
「はぁい、注意します!」
そういって振り返った麻衣のマントとスカートがはためく。
だめだ、わかってない。
「麻衣!」
「だったら、お兄ちゃんがずっと見張って。私をずっと見ていてね」
・・・それは殺し文句だってわかってるのだろうか?
だけども・・・そう言われた俺は口元がほころぶのを押さえられなかった。
「よし、今日は1日中麻衣につきあうぞ!」
「うんっ!」
楽しいお祭りは、始まったばかりだった。
というわけで、普段とは違う形のエントリーとなりました。次のエントリーでも少し書くとは思うのですが、このSS、なんと先日のブタベの誕生日祝いということで頂いたもので…驚くやら恐縮するやら。ありがたく掲載させていただきました。
ちなみにSSの題はブタベが付けさせていただきました。色々考えたのですが…結局これしか思いつきませんでした。『妹は魔女!?』とかあったんですけどね(笑)<ぱじゃまソフトに似た名前がありましたねぇ。
さて、このお話、スカートをひらりとさせてくれる麻衣が可愛いですね。妹パワー全開で、可愛さ炸裂! う~ん、達哉がうらやましいです。
それにしても、翠は…ステージで何をやらかす気なのやら。フルートで『God knows…』でも演奏させるんでしょうか(笑) 巫女さん、魔法使い、と来たら次は何だ? やっぱりバニーか!? 古典的なものが続いているのでメイド服というのも考えられますが、その辺は早坂様はじめ、話の書き手さん達しだいということで(爆)
by scluge
| 2006-11-15 02:45
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