2008年 03月 26日
フトモモを描くのは難しい |

実は、このエントリーで紹介させていただく美咲彩のお話、昨日のエントリーで出す予定だったんですが、この絵が完成しなかったため、一日遅れてしまいました。
『あうー』とその他色々なことも含め、お詫びとお礼としてこの絵を早坂様に進呈させていただきます。
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ではでは、肝心の美咲彩のお話を紹介させていただきます♪
3月18日のエントリーの美咲彩の絵に早坂様がお話を付けてくれました。舞台は某コミックスでお馴染みのあの公園(多分)。早朝の公園で麻生大輔は何を描くのでしょう…。
【Canvas sideshortstory 「咲かずの桜」 by 早坂充様】
「早起きもたまには良いもんだな」
朝早くの誰もいない公園。
思いっきりうーんとのびをする。
早朝、というにはちょっとだけ遅い時間だけどさすがに子供は
まだ出てくるような時間ではない。
「公園を独り占めだな」
そんな想いさえする、静かな公園の中を歩いて進む。
目的の場所はすぐに見つかった。
春になると桜が満開となるこの公園の中で、唯一桜が咲かない桜の樹。
咲かずの桜、と呼ばれる大木。
俺は初めてこの話を聞いたとき、無性にこの桜のことが気にかかった。
今は3月の中旬、桜の芽が芽吹いてくる頃なのにこの桜はその様子が
見あたらない。
「・・・なんで咲かないんだろうな」
咲き方を忘れてしまったのだろうか?
それとも、咲く事が恐くなったのだろうか?
花が咲いた事を利用されることに嫌気がさしたのだろうか?
そう、以前の俺の様に・・・
「ふぅ」
俺はそっと息をつくと、咲かずの桜からほんの少し離れた所に座る。
持ってきた鞄の中からスケッチブックと鉛筆を取り出す。
「・・・」
咲かずの桜のスケッチを始める。
なんで描きたくなったのかはわからない。
ただ、無性に描きたくなったのだ。
描きたいことにきっと理由はないのかもしれない。
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「せ~んぱいっ。公園で何をお描きになっているんですか?」
「何って絵だけど・・・うぉっ!」
「先輩・・・そんなに驚かなくても」
苦笑いしてる少女が俺の後ろに立っていた。
「そりゃ驚くだろうよ、いきなり声かけられたら」
「そうですか? 私は驚かないと思いますよ?」
「そりゃ彩は絵を描くのに集中してると何も聞こえなくなるからな」
そうかもしれませんね、と笑う少女は俺の後輩の美咲彩だった。
「それで先輩はあの樹を描いてるんですか?」
「あぁ、なんとなくな」
そう言いながら描きかけのスケッチブックを彩に見せる。
「・・・やっぱり先輩の絵はすごいです」
「そうか?」
「私も咲かずの桜の話は聞いたことあります。でも先輩の絵の中の
咲かずの桜は、今にも花が咲きそうに見えます!」
そう言われて俺は自分のスケッチを見た。
普通に枝ばかりの樹をスケッチしただけなのだが・・・
「確かに水彩で花を咲かせそうだな」
「はい! やっぱり先輩はすごいです!」
目を輝かせて俺のスケッチを見る彩。
「でも、それは止めておくか」
「えぇ! 何故ですか?」
「なんだかな、それは俺が描くべきじゃないと思うんだ」
「??」
彩はわからないっていう顔をしてる。
俺も正直良くわからない。
ただ、直感でこの樹に花を咲かせる役割が俺ではない気がしたのだ。
気のせいといえば、気のせいだろうけど・・・
「花咲爺さんの役は譲るさ」
「誰にですか?」
「誰なんだろうな」
「もぅ、おかしな先輩です」
「ははっ、そうだな」
「ところで先輩はこの後どうされるんですか?」
「んー、なにも予定はないな」
「それじゃぁ一緒にスケッチにいきましょう!」
自分の絵を取り戻した大輔。彼と一緒にこれからも絵を描いて成長していく彩。一本の桜の樹をめぐる、早春の風景でした。にぎやかな性格の彩のお話は、読んでいて楽しいですね♪
日本列島は桜前線が北上中(京都も咲いているみたいですね~)ですが、実はブタベのいる寮の目の前の桜はまだ咲いてないので、ギリギリ間に合った…と言うことにしておいて下さい(^^;
ではっ、ここで質問~。
“花咲爺さん”は誰でしょう~~~?
Canvasシリーズのファンなら簡単なはず、なんて(笑)
※ヒント “見る人を笑顔にする魔法の絵”を描く『ただの絵描き』さんです。
6年後、咲かずの桜のそばで、もう一人の絵描きさんが絵を取り戻します。
二人の絵描きにはつながりはないのですが、こういうお話もいいですよね(^^) いかにも撫子学園のある街のお話です♪
○
今回の絵は、基本的には以前描いた桔梗霧先生や、もっと以前の睦月遥香の絵と同じものです。それぞれのときに、全力全開で描いているのですが…やっぱり納得できるフトモモは描けてないなぁ、と思ったり。
ちなみに、この構図はニーソでこそ映えるような気もするのですが、なんとなく今回は撫子の制服ではなく、私服になりました(SSがあるからかも?)。制服の彩も一度描いてみたいですね。
こうして、『納得できる脚線美』を求めて、絵を描く日々は続くのでしたマル
それにしても、彩のおっきなリボンを描くのは楽しいなぁ♪
30日のワールドホビーフェスティバル(名古屋)。前日が休みで、当日は夕方からの勤務なので、日中には行ける…見込みなのですが、相変わらず勤務日程が不安定なので、確定できなかったり。
今回は誰かと誘い合わせて、ではないので、のんびりでいいのかな。のんびりしてたら肝心のものが無くなってしまいそうですが(^^; 『かみぱに!』の件もあるから前日か当日には名古屋は行くんですよね。
桑田真澄引退。
野球というスポーツへの真摯な姿勢、とても尊敬してます。ブタベにとって、最高の投手の一人です(^^)
燃え尽きるまで投げ続けた男。これからは指導者の道を歩くことになるそうですが、これからも楽しみです。
今はまず、お疲れ様、ということで。
一番印象的なのは、ジャイアンツ球場で、桑田道をランニングする後姿と、復帰後にマウンドでピッチャープレートをさする姿かなぁ。清原との対戦も好きでした♪
岡山駅の殺人事件。
少し前に福山に行ったときに、乗換えで歩いた岡山のプラットホームで起こってしまい、思いっきりショックを受けました。
『相手は誰でもよかった』…それで一つの命が失われてしまうことに愕然と。
犯人は高校卒業したばかりの少年。何がこんなことを引き起こさせてしまったのか。茨城のほうの一件でも思い知らされましたが、今の日本社会は、街中に潜む『無差別な敵意』に対して、どうしようもなく脆弱なんだと思います。
今はとにかく、犠牲者の方のご冥福をお祈り申し上げます。
by scluge
| 2008-03-26 23:47
| 絵